平成23年度税制改正の概要-所得課税税制(個人)
所得課税税制(個人)
改正の内容 | 適用時期 |
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1 子ども手当等の非課税処置 (所得税・個人住民税) 平成23年度以降の子ども手当等について所得税及び個人住民税を課さないこととされます。 |
(所得税・個人住民税) ともに平成23年4月1日以後に適用 |
2 年金所得者の申告手続の簡素化 公的年金等の収入額が400万円以下で、かつ、当該年金以外の他の所得の金額が20万円以下の者について、確定申告不要制度が創設されます。 |
平成23年分以後に適用。 |
3 既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除等の延長 既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除について、次の見直しを行った上、その適用期限が2年間延長されます。 ① バリアフリー改修 税額控除額の上限額について、平成23年は20万円とし、平成24年は15万円とされます。 ② 省エネ改修工事 税額控除額の計算の基礎となる省エネ改修費用の額について、補助金等の交付がある場合は、当該補助金等の額を控除した後の金額とされます。 |
①は、平成23年分以後の所得税について適用。 ②は、平成23年6月30日以後に行う改修工事に適用。 |
4 上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る10%軽減税率の延長 適用期限が2年間延長されます。 |
平成24年1月1日から平成15年12月31日まで適用。 |
5 非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税の適用日の延長 非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置の導入時期については、平成16年1月1日からとされます。 |
平成26年1月1日から適用 |
6 先物取引に係る雑所得等の課税の特例及び先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除の適用対象の拡充 店頭金融デリバティブ取引に係る所得については、市場金融デリバティブ取引に係る所得と同様に20%申告分離課税とした上で、両者の通算及び損失額の3年間の繰越控除が可能とされます。 |
平成24年1月1日以後に適用 |
7 上場株式等に係る配当所得の分離課税等の対象とならない大口株主等が支払を受ける配当等の要件の改正 上場株式等に係る配当所得の分離課税等の対象とならない大口株主等が支払を受ける配当等の要件について、配当等の支払を受ける者が保有する株式等の発行済株式等の総数等に占める割合が100分の3(現行:100分の5)に引き下げられます。 |
平成23年10月1日以後に適用。 |
8 特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例等の拡充 特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例等にていて、特定口座に受け入れることが出来る上場株式等の範囲が拡充されます。 |
平成23年6月30日以後に適用。 |
9 特定寄附信託に係る利子所得の非課税制度の創設 (所得税・住民税) 特定寄附信託契約に基づき設定された信託の信託財産につき生ずる利子所得の非課税制度が創設されます。 |
(所得税・個人住民税) ともに平成23年6月30日以後に適用 |
10 アジア拠点化を推進するための制度の創設に伴い、特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等(ストックオプション税制)の創設 (所得税・個人住民税) |
(所得税・個人住民税) ともに特定多国籍企業による研究開発事業等の促進に関する特別措置法の施工の日から平成26年3月31日までの間に認定を受けた法人の取締役等に対し、当該認定の日から起算して3年を経過する日まで適用。 |